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だから愛して 「改訂版」

第1章 だから愛して 「改訂版」

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 わたしは、先生が、結婚相手とだけしかセックスをしないというのは、女性の性欲を否定しているのでは、と言ったときから考えていました。
 わたしはいままでセックスをしたいという気持ちを、へんな道徳的な感じで無理に押さえていたようです。
 セックスはむやみにするものではない、というようにです。
 でも、セックスをしたいというのは、性欲が高まったときでないといけないのだろうか。
 この人とならいいと思ったら、セックスをしてもいいのではないかと思えてきたんです。
 「なんだか
  三崎さんに
  私の考えかたの
  先を行かれているようですね
  ではもう一週間
  考えてみてください
  それでも
  セックスを
  私としたいと思ったら
  しましょうか」
 「そうします」
 一週間後。
「一週間考えていました
  やっぱりわたし
  セックスを
  先生としたいです」
 「ほんとに
  したいんですね」
 「はい
  したいです」
 「してみようではなく
  私としたいんですね」
 「そうです」
 「わかりました
  じゃあ
  三崎さん
  いつがいいですか?」
 「きょうは
  駄目なんですか?」
 「三崎さんに
  準備してほしいことが
  ありますから
  日をあらためたほうがいいです」
 「あさって
  二十四日の土曜日は
  先生いいですか?」
 「わかりました」
 「わたしは
  どんな準備を
  してくればいいですか」
 「過度に
  期待しないように
  あまり
  緊張しないように
  セックスを
  楽しむんだと
  思っていてください
  それが
  必要な準備です
  セックスは
  気持ちが大切なので
  準備は
  物理的なものではなく
  心の準備を
  してほしいんです」

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