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❇️片暉の残照❇️

第19章 赤と青の欲望


「――――よし、聞いてみよう…」


一旦は自分の公務室に入ったコーテルだったが、容器とリストを持ち兄のいる、第一位公務室に向かった。


ノックをして入室の返事をもらいロミの公務室に入ると、そこにはロミと従者のメルトがいた。


「コーテルどうした?何か、分からないことでもあったか?」


義理の兄であるロミは立派な黄金色の髪と瞳をコーテルに向け笑う。


「あっ、いや――――…公務は大丈夫です。お気遣いありがとうございます」


「コーテル様は、最近雰囲気変わりましたね」


母のレミと離れどれだけ自分が意に反していたことを強いられていたのか気づけたお陰だろうか…コーテルは「思うところがありまして」と、机に座るロミを見た。


「お茶を入れましょう――――…さぁ、コーテル様お掛けください」


「――――あ、ありがとう」



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