
❇️片暉の残照❇️
第13章 初めての晩餐会
「フッ――――ハハハハ…なんだよロミ!“ごめんね”って!自分だけが特別だと思ってたのか?うける!」
サンドラ様が突然の笑いだし、ロミ様のハンカチの香りの正体を笑い飛ばす!
「そう言う――――…サンドラ様だって“こいつだけ特別か!?”って食って掛かってたじゃないですか」
その、笑いにロミ様も負けじと言い返す。
その姿を見ながら私とお兄様は目を合わせ笑ってしまう。
「フフフフ、変なお二人ですね?」
「そうだな――――でも、あの二人がこうしてじゃれて…笑いあってる姿は…久しぶりだ…」
二人の姿を見つめるお兄様の瞳はとても優しく…嬉しそうに見えた。
「テイス――――ありがとう」
「――――?」
お兄様の“ありがとう”に…意味が分からず小首をかしげるが――――…
笑い会うロミ様とサンドラ様を見ていると…「はい…」と、返事を返していた。
