
❇️片暉の残照❇️
第13章 初めての晩餐会
列が進み――――テイスの番が来てしまった!
「ハジロ領当主――――タナオ・ハジロでございます。
こちらは、妻のローラ、娘のテイスでございます。
本日はお招き頂きありがとうごさいます」
「ほう、ハジロ公爵――――いつも立派な“大輪”をありがとう。ローラ婦人もお元気そうでなによりです。そして、テイス嬢、先日は楽しい時間をありがとう…それと、ドレス――――似合っている…良かった!」
歩は笑み私の姿を喜ぶ王様に私は震える手でリボンを差し出した。
「王様――――…ドレスのお礼をしたかったのですが…このようなモノしか準備できず申し訳ございません…」
私の手には――――金の布地に濃い緑の糸で刺繍したリボン。
「///これを――――私に?」
すみません!見窄らしい手をリボンで…
すると、王様が一歩前に歩み出て――――私の手から手でリボンを直接受け取ってくれた!
ポルギさんも…少し驚いた表情をしていたけど、王様が自ら受け取り頬笑む姿に何故か納得をしていた。
