
ここから始まる物語
第22章 最後の戦い
「完璧な密偵だけに任せようと思うから人手が足りなくなってしまうんです。だから兵士の何人かに密偵の基本的な知識だけを詰め込んで、即席の密偵を育てればいいだけの話です」
「だが、それでは正確な情報が・・・・・・」
「正確でなくてもいいんです。密偵としての経験がある者でも、正確な情報などそうそう手に入れることはできません。そのかわりに大勢の即席の密偵を入れるんです。曖昧な情報や信じられない情報も、数を集めれば検証することができましょう」
「だが・・・・・・」
アビナモスは腕組みをして唸りました。
「急がないと、食糧が持ちませんよ」
フォビスは、アビナモスに迫りました。この男は、将軍としての素質が足りないようです。作戦は緻密に立てる必要がありますが、急ぐ時は別です。このまま考えているだけでは、アウィーコート攻略は本当に失敗してしまうでしょう。それだけはフォビスとしても避けなくてはなりません。フォビスがアビナモスに迫ったのは、そのためです。
それを、アビナモスも理解したのでしょうか。
「では、そうしてみよう。で、何人ほどの密偵を育てるつもりだ」
「とりあえずは千人としましょう。それだけいれば、一人や二人が捕まったところでどうということはありません」
「だが、それでは正確な情報が・・・・・・」
「正確でなくてもいいんです。密偵としての経験がある者でも、正確な情報などそうそう手に入れることはできません。そのかわりに大勢の即席の密偵を入れるんです。曖昧な情報や信じられない情報も、数を集めれば検証することができましょう」
「だが・・・・・・」
アビナモスは腕組みをして唸りました。
「急がないと、食糧が持ちませんよ」
フォビスは、アビナモスに迫りました。この男は、将軍としての素質が足りないようです。作戦は緻密に立てる必要がありますが、急ぐ時は別です。このまま考えているだけでは、アウィーコート攻略は本当に失敗してしまうでしょう。それだけはフォビスとしても避けなくてはなりません。フォビスがアビナモスに迫ったのは、そのためです。
それを、アビナモスも理解したのでしょうか。
「では、そうしてみよう。で、何人ほどの密偵を育てるつもりだ」
「とりあえずは千人としましょう。それだけいれば、一人や二人が捕まったところでどうということはありません」
