
菜摘と瑠花の日常♪
第4章 修学旅行2日目
そうしている間に鎌倉にバスは停車する。
先に降りていく舞ちゃんと瑠花の後ろについてバスを降りる。
菜摘は並んで立っているものの特に話していない2人の空気に気づき、今しかない、と瑠花だけに話しかける。
「瑠花、大丈夫?酔わなかった?」
「うん、全然大丈夫だよ!
菜摘は大丈夫?」
「うん、大丈夫だった」
後ろで紗南が少し躊躇いながらも舞ちゃんに話しかけている。
「舞ちゃん、」
舞ちゃんは驚いたように紗南の方を振り向いて、少しだけ不安げな表情を見せる。
「あの、良かったら一緒に回らない?」
「えっ?」
「私、一緒に回る子いなくて…
みんなの後ろついてるのも嫌だから…
もし良かったら舞ちゃん一緒に回ってくれないかなーって」
紗南…頑張って話してくれてる…ありがとう。
「う、うん。私で良かったら!」
「ありがとう!」
その一瞬で二人の空気がふわっと優しくなった気がして、菜摘は安心した。
