
狼からの招待状
第3章 火影
「チョン・ユノです、遅くにすみません」(ああ。何か?)「あの、ジュノさんは…」チャンミンの妹の名を云うと、(入院中です)ぶっきらぼうな返事が、かえってきた。「入院?」(ゆうべ、急に痛がり出して出血、救急車─)吐き捨てる、投げやりな声がきこえる。「急病で…」(流産ですよ)「え…それは」(2度目も失敗。昼間は、実家で母親にべったりで)「あ、お義母さんの具合は」(認知症。三人も子ども産んで、誰もいなくなったのが、原因)
─最終バスのエンジンがいきなり掛かり、ユノの体が大きく傾いだ。
─国際空港のロビーで、最終便の出発を待ちながら、ユノは考えることに疲れて、目を閉じていた。
テミンの話にも動揺したが、チャンミンの家族の状況が、気がかりだった。(チャンミン…)
─最終便の出発が、かなり遅れるらしい。ロビーを流れるアナウンスに、乗客たちのざわめきが入り交じる。
ふっとスマホがメール着信の緑の点滅を、始めた。…“チャンミンさん。本日転院、キム侍従より連絡”─簡潔なメッセージは、グレからのものだった。
─最終バスのエンジンがいきなり掛かり、ユノの体が大きく傾いだ。
─国際空港のロビーで、最終便の出発を待ちながら、ユノは考えることに疲れて、目を閉じていた。
テミンの話にも動揺したが、チャンミンの家族の状況が、気がかりだった。(チャンミン…)
─最終便の出発が、かなり遅れるらしい。ロビーを流れるアナウンスに、乗客たちのざわめきが入り交じる。
ふっとスマホがメール着信の緑の点滅を、始めた。…“チャンミンさん。本日転院、キム侍従より連絡”─簡潔なメッセージは、グレからのものだった。
