
狼からの招待状
第3章 火影
送別会を終えたらしい一団が、後ろを通る。「コンガンハセョ」の挨拶が交わされる。
「ジョンヒョン兄さんは、悩みが多かったんじゃない。深刻に考えてしまった」「─彼への責任は俺にもある。もっと後輩と関われば…話を聞いてあげたかった」「それから、ユノ兄さんを慕ってたソルリさんも、天の国へ行った」「う…ん。彼女にも何もしてやれなかった」「踊らされ疲れたんだ、二人とも」
─後ろから、哄笑が湧く。
「自主制作。今のキーワード、…でしょう?」シャンパン・グラスを飲み干した…「辛口が美味いです」シャンデリアに、グラスもワイン瓶も、煌めき、また後ろから、哄笑が起こった。
「誰もがやるべき。誰もやらなかったこと─そこから、始めた」「あ、…あぁ」「ベルリンの音楽祭に招かれて」赤っぽい茶のショートヘアが、明るく顔を彩るテミンは、カウンターの正面の酒瓶を見つめ、「鏡を使って、迷い路の幼い時節と、今を踊るパフォーマンスを見せつけられて」「Man in the mirrorみたいだな」「新人グループなのに、攻撃的で─圧倒されました」ワイン瓶のラベルを指でなぞるテミン…オーガニックの表示がある、スパークリング・ワイン。
「ジョンヒョン兄さんは、悩みが多かったんじゃない。深刻に考えてしまった」「─彼への責任は俺にもある。もっと後輩と関われば…話を聞いてあげたかった」「それから、ユノ兄さんを慕ってたソルリさんも、天の国へ行った」「う…ん。彼女にも何もしてやれなかった」「踊らされ疲れたんだ、二人とも」
─後ろから、哄笑が湧く。
「自主制作。今のキーワード、…でしょう?」シャンパン・グラスを飲み干した…「辛口が美味いです」シャンデリアに、グラスもワイン瓶も、煌めき、また後ろから、哄笑が起こった。
「誰もがやるべき。誰もやらなかったこと─そこから、始めた」「あ、…あぁ」「ベルリンの音楽祭に招かれて」赤っぽい茶のショートヘアが、明るく顔を彩るテミンは、カウンターの正面の酒瓶を見つめ、「鏡を使って、迷い路の幼い時節と、今を踊るパフォーマンスを見せつけられて」「Man in the mirrorみたいだな」「新人グループなのに、攻撃的で─圧倒されました」ワイン瓶のラベルを指でなぞるテミン…オーガニックの表示がある、スパークリング・ワイン。
