
狼からの招待状
第7章 ブルー・クリスマス
新しい年の2月はじめの夕刻…〈アンゲ〉に、久し振りに三人の顔が、揃っていた。
「うん、心配かけたね、君たちふたりには」云って、軽く頭を下げる。 「そんなこと─でもご両親のお許しが出て、良かったですね」「妹が、説得してくれた。父は妹には大甘だから。母もそれで折れたらしい」
「保養地の環境が、チャンミンさんの激情型の症状を改善しますよ」「キム侍従の話だと、退屈な山奥の…ま、俺は田舎者だけど」首を竦めた。
「転地療養で、元気になってください」シェーカーを手にフライが云うと、「チャンミンの奴。歌うたったりでわりあい元気なんだ」「それなら、ステージ復帰も近いですね」「音楽療法に、ユノ先輩とスイスの山で歌のレッスンがいい」「パンソリ唄うね」笑うユノ。
「乾杯(コンベ)しましょう」三つのグラスに、新しく封を切ったボトルの酒が注がれる。
灰色の帽子を被りなおし、「事件にご協力、感謝しますよ」─それだけ云うと、硬い靴音を響かせながら、出て行った。
「教授からの宿題の残りは結局…解けませんでした」ぺこりと頭を下げ、「勉強不足、痛感しました」顔をリサは赤らめる。
「うん、心配かけたね、君たちふたりには」云って、軽く頭を下げる。 「そんなこと─でもご両親のお許しが出て、良かったですね」「妹が、説得してくれた。父は妹には大甘だから。母もそれで折れたらしい」
「保養地の環境が、チャンミンさんの激情型の症状を改善しますよ」「キム侍従の話だと、退屈な山奥の…ま、俺は田舎者だけど」首を竦めた。
「転地療養で、元気になってください」シェーカーを手にフライが云うと、「チャンミンの奴。歌うたったりでわりあい元気なんだ」「それなら、ステージ復帰も近いですね」「音楽療法に、ユノ先輩とスイスの山で歌のレッスンがいい」「パンソリ唄うね」笑うユノ。
「乾杯(コンベ)しましょう」三つのグラスに、新しく封を切ったボトルの酒が注がれる。
灰色の帽子を被りなおし、「事件にご協力、感謝しますよ」─それだけ云うと、硬い靴音を響かせながら、出て行った。
「教授からの宿題の残りは結局…解けませんでした」ぺこりと頭を下げ、「勉強不足、痛感しました」顔をリサは赤らめる。
