
狼からの招待状
第1章 幻都
「…韓国の知人からニュース聞いて…病院はどちらです」「聖マリアンナ医科大病院です」「近くですね」「ご様子は如何ですか」「昨日の話では、検査中だとか」「チャンミンさんの運転で…婚約者のかたは?」ユノの眉がぴくっとする。
「怪我ありません」「幸いでしたね」「挙式まえに、ご心配ですね」「ええ…」言葉少なになるユノ。
「退院が、待ち遠しいですね─お式も控えられて…」慰め顔になった。「大病院の特別室にいるので、ゆっくり療養できそうですから」「それなら─、ご安心ですね」爽やかな鈴の音が背中に聴こえた。
「アンニョン(やぁ)」聞き覚えある声に振り向くと、ジムのオーナーだった。白人の若い2人を連れていた─2人はトレーナーらしかった。
カウンターそばのテーブルにかけ、ユノに気づき、笑みを見せる。
フライがビールを3人分運ぶ。常連客らしい。
マスターに夕食の礼を云い、腰を上げた。談笑するオーナーとフライに軽く会釈して、朱扉の外に出る。
──上から…香水の匂いが降りてくる。
「怪我ありません」「幸いでしたね」「挙式まえに、ご心配ですね」「ええ…」言葉少なになるユノ。
「退院が、待ち遠しいですね─お式も控えられて…」慰め顔になった。「大病院の特別室にいるので、ゆっくり療養できそうですから」「それなら─、ご安心ですね」爽やかな鈴の音が背中に聴こえた。
「アンニョン(やぁ)」聞き覚えある声に振り向くと、ジムのオーナーだった。白人の若い2人を連れていた─2人はトレーナーらしかった。
カウンターそばのテーブルにかけ、ユノに気づき、笑みを見せる。
フライがビールを3人分運ぶ。常連客らしい。
マスターに夕食の礼を云い、腰を上げた。談笑するオーナーとフライに軽く会釈して、朱扉の外に出る。
──上から…香水の匂いが降りてくる。
