
狼からの招待状
第4章 迷路 -MIROH-
「オソ!(早く)」白い水玉模様の黒い帽子の下から覗いた顔は血塗れ… いつの間にか、青いワンピースの身体は、ニ体になっている。
片一方が帽子を取ると、バサリと長い髪が落ちた。
「私の首を返せ」赤い唇が、云った。
(首?)「オンニ(姉さん)」ぼんやり立ち疎んでいたもう一体が、白い袋に駆け寄ると、中身を引っ張り出す。「違う」ぽいと放り投げた物が、濡れ雑巾を叩きつけた音を出した。
「これも違う」また、放り投げる。次々と投げ捨てられる物のひとつが、ユノの肩に当たって落ちた。
拾い上げようとすると、ころころ舗道を転がる。白い細い腕。ギャアと怪鳥のような声、響く。 チャンミンが、青いワンピースを着たニ体を、無表情に殴りつけている。(チャンミン)
卵の殻のように、割れ崩れていくニつの体…… (チャンミン)黒いロングヘアを掴み、ぐいと引く。そのまま、白い大きな袋のなかに、ゴミのように捨てた。(チャンミン)
のろのろと、手押し車のハンドルに戻り、はぁーと大きなため息。
(チャンミン)
気がつくと、細かな粉のような…(花吹雪?)冷たい雪…霧の白さが、雪の白さに、変わる─。
片一方が帽子を取ると、バサリと長い髪が落ちた。
「私の首を返せ」赤い唇が、云った。
(首?)「オンニ(姉さん)」ぼんやり立ち疎んでいたもう一体が、白い袋に駆け寄ると、中身を引っ張り出す。「違う」ぽいと放り投げた物が、濡れ雑巾を叩きつけた音を出した。
「これも違う」また、放り投げる。次々と投げ捨てられる物のひとつが、ユノの肩に当たって落ちた。
拾い上げようとすると、ころころ舗道を転がる。白い細い腕。ギャアと怪鳥のような声、響く。 チャンミンが、青いワンピースを着たニ体を、無表情に殴りつけている。(チャンミン)
卵の殻のように、割れ崩れていくニつの体…… (チャンミン)黒いロングヘアを掴み、ぐいと引く。そのまま、白い大きな袋のなかに、ゴミのように捨てた。(チャンミン)
のろのろと、手押し車のハンドルに戻り、はぁーと大きなため息。
(チャンミン)
気がつくと、細かな粉のような…(花吹雪?)冷たい雪…霧の白さが、雪の白さに、変わる─。
