
ぼっち─選択はあなたに─
第24章 モンブラン城の秘密
周りを見ると、ヒカルは討伐隊本部の建物のそばまで歩いて来てしまっていた。
「体はもう大丈夫なのか?」
「うん……」
「色々あったけど、もう大丈夫だからな。ザッハのことは俺たちに任せればいいから」
バットはそう言うが、不安は隠しきれない。
「バット、クロードは?」
「ああ、クロードならリュージンと庭で剣術の稽古をしてるよ」
「リュージンと?」
意外な名前が出て驚く。
リュージンはリュートという楽器を弾いてる姿しか見たことなかったから、剣を扱えることに驚いた。
「ちょっと見学してみるか?」
敷地内に入ると、剣の音が激しくぶつかる音が聞こえてきた。ヒカルとバットは垣根の隙間から、その様子を覗く。
「!」
そこではクロードとリュージンが鬼気迫る勢いで剣を交えていた。
どちらも怯むことはない。しかしリュージンの方がやや余裕があった。
(すごい、二人のあんな姿見たことないっ……)
ヒカルは剣を交える二人から目が離せない。
「あ~あ、けっこう追い込まれてるなぁ、クロード」
「そうなんですか?」
「ああ、あいつ、また助けられなかったって落ち込んでてさ」
「えっ?」
「ヒカルもナツミも、自分の手で助けたかったって」
「!」
「だからもっと強くならなきゃって、剣術の稽古の相手、王子に頼んだんだけどさ」
「……え? 王子って……」
「王子、リュージン王子だよ」
「───ええぇええっ!?」
「体はもう大丈夫なのか?」
「うん……」
「色々あったけど、もう大丈夫だからな。ザッハのことは俺たちに任せればいいから」
バットはそう言うが、不安は隠しきれない。
「バット、クロードは?」
「ああ、クロードならリュージンと庭で剣術の稽古をしてるよ」
「リュージンと?」
意外な名前が出て驚く。
リュージンはリュートという楽器を弾いてる姿しか見たことなかったから、剣を扱えることに驚いた。
「ちょっと見学してみるか?」
敷地内に入ると、剣の音が激しくぶつかる音が聞こえてきた。ヒカルとバットは垣根の隙間から、その様子を覗く。
「!」
そこではクロードとリュージンが鬼気迫る勢いで剣を交えていた。
どちらも怯むことはない。しかしリュージンの方がやや余裕があった。
(すごい、二人のあんな姿見たことないっ……)
ヒカルは剣を交える二人から目が離せない。
「あ~あ、けっこう追い込まれてるなぁ、クロード」
「そうなんですか?」
「ああ、あいつ、また助けられなかったって落ち込んでてさ」
「えっ?」
「ヒカルもナツミも、自分の手で助けたかったって」
「!」
「だからもっと強くならなきゃって、剣術の稽古の相手、王子に頼んだんだけどさ」
「……え? 王子って……」
「王子、リュージン王子だよ」
「───ええぇええっ!?」
