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ぼっち─選択はあなたに─

第18章 バトルトーナメント【6回戦】

 「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッーーーーー!!」

 再びメキユは絶叫する。
 頭を抱えて、地面にうずくまる。

 メキユは立ち直れないくらい、絶望のどん底に突き落とされた。
 
「ごめんなさいっ……ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいっ……!!」

 そしてひたすら謝り続ける。

 ───メキユ!!

 包丁がメキユの名を呼んだ。どうやら父親の意識はまだ残っていたようだ。

 ───メキユ!! 大丈夫か!?

「……ごめんなさい、ごめんなさいっ……生まれてきてごめんなさいっ……!」

 ───何を言ってるんだ、メキユ!

「お、おらが生まれてこなければ……父ちゃんも母ちゃんも死ななかっただ! 全部おらが悪いんだっ……」

 ───!!

「おらが……ぢゃんと母ちゃんの言いつけを守らなかったからっ……。一人で森の中に入っちゃだめだっで言われたのに、入っちゃったがらっ……母ちゃんはシャドーに殺られて……父ちゃんまでっ……!」

 メキユの言葉で、父親は失われた記憶を思い出した。料理人として活躍していたこと、伝説の食材を探して旅先で妻と出会ったこと、二人の間に娘が産まれたこと、三人で幸せに暮らしていたことを──。


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