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だから愛して

第1章 だから愛して

         15

 智さんが、わたしを抱いてくれる力が、すこし強くなりました。
 智さんが、あれに力を込めてくれているからだと思います。
 そして、わたしのあそこの中のいちばん奥まで届いていた智さんのあれが、少しずつ少しずつわたしのあそこの入り口のほうに動いてくれました。
 いえ、動くというよりも、智さんのあれが、わたしのあそこの中を、撫でてくれるという感じです。
 そうなんです。
 智さんのあれは、わたしのあそこの中を、ゆっくりゆっくり、撫でてくれるのです。
 少し戻ってはちょっと止まって、そこで智さんのあれをすこしだけ前後させて撫でてくれるのです。
 わたしのあそこの奥から入り口まで、智さんのあれが、進んでくれるときも、戻っていくときも、ちょっと止まってすこしだけ前後させて、撫でてくれるのです。
 ちょっと止まってすこしだけ前後させて撫でてくれるのを、なんどもしてくれます。
 「智さん
  わたし
  とっても
  気持ちいいわ」
 「さやかちゃん
  もっともっと
  気持ちよく
  なってね」
 「智さんは
  わたしのために
  優しく
  撫でてくれてるんだよね」
 「そうだよ」
 「嬉しい
  でも
  智さんは
  それでいいの?
  気持ちよく
  なってくれるの?」
 「さやかちゃんに
  気持ちよくなってもらうために
  愛しているんだから
  いいんだよ」
 「もう
  智さん
  優しすぎ」
 セックスのとき、男性はピストン運動をするといいますが、智さんが、わたしのあそこの中を撫でてくれるのは、ピストン運動とはまったく反対のものです。
 ピストン運動は、男性の性感を高めるためでしょう。
 智さんは、わたしに気持ちよくなってほしいから、あれでわたしのあそこの中を撫でさせてね、という感じなのです。

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