無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

あの後、美咲ちゃんは無事に助け出された。



あの男たちはめちゃくちゃに殴られていて、



みんなビクビク怯えていた。



警察に突き出さない代わりに、



トラウマになるほどの恐怖を与えたんだって、



志桜さんが言うんだ。



「優依に触ったんだから当然でしょ」



志桜さんは冷たい表情でそう言ったの。



美鶴さんは自分が襲われたことがショックだったのか、



あれから自宅に引きこもって出てこないみたい。



だけど、志桜さんは美鶴さんに優しい言葉をかけたりしなくて、



「自業自得だ。彼女がどうなろうと知ったことじゃない」



志桜さんは冷たくそう言った。



事件のあったあの家は美鶴さんの家の別宅だったらしく、



彼女の父親はこのことを公にしないようにと大神家に頼み込んだ。



その代わり、志桜さんは美鶴さんとの婚約を正式に破棄し、彼女と今後会うことはなかった。



あたしはしばらく志桜さんと顔を合わせなかった。



食事の時も家の中ですれ違っても、言葉を交わすことができなかった。



志桜さんはあたしがトラウマになっているんだと思ってる。



だけど、違うの。



あたし…



彼に合わせる顔がないの。



あれから…



毎晩、夢を見るの。



それはすごく、いやらしくて。



あたしは快楽の中で叫んでいる。



ア…モット…モット、シテ…！



モット、スゴイ、ノ…



キモチ、イイ…！