
※私はドMじゃありません!
第5章 round5. 耳責めあいっこ
「んっ、ねぇってば」
「なにーどうしたの」
耳の裏を指の先で優しくひっかかれたり、穴をこしょこしょと探られたら、ふちをすーっとなぞられたりして、変な気分になってしまう。
「っ…もー!調子にのって!」
(仕返ししてやる!)
私は、ゆうくんと向かい合う体勢になり、彼の手を一旦私の耳から遠ざけると、反撃を開始した。
彼も耳は弱い(自称)らしく、性感帯だと言っていた。
まあ、いつも弄ってもうんともすんとも言わないのだが、触られるのは好きなようだ。
(ここ、こうやって指でなぞると、ぞわぞわするんだよね…)
どうにかして彼を打ちのめしたくて、自分が触られた時を思い出しながら責める。
「ゆうくん、きもちい…?」
「うん、きもちいいよ」
「…」
顔色一つ変えず返してくるので腹立たしいが、彼が私の手で気持ちよくなっているのは、いい気分だ。
「俺も触ってあげる。」
「だめ。」
「ううん、だめ」
彼の手がまた私の耳に伸びてくる。
「だめ!今は私の番なんだから」
「うん、だから触ってて」
気づけば彼が馬乗りになって、見下ろされる形になっていた。
