
Melty Life
第5章 本音
「んっ、ああ……」
水和は身体のあちらこちらをよじらせながら、繋いだ片手に力を込める。
あかりがちらと視線を上げると、水和の凄艶な顔が目を細めていた。
顔かたちはあどけない類に入るのに、黒目だけでも羞恥を持て余しているのが分かるほど視線を彷徨わせて、数多の女子達にも見られたような、生理的な感覚に翻弄される水和の表情が、あかりの脳を銀白色に覆っていく。
あかりは水和の乳房を麓からなぞって、谷間をしゃぶって吸い上げる。ほんのり酸味を含んだ甘い味が喉に流れ込んでくる。
陽光を知らない肌の一部が、唾液に濡れて淡い光を弾く様に、ささやかな征服欲を満たされる。
誰のものでもない水和が好きなのに、あかりは水和のものになりたい。
啄みを渓谷から膨らみに移して、カーブの傾斜面にこまやかなキスを降らせると、あかりは淡い褐色のコットンパールを口に含んで舌先でつつく。
「んっ、んんぅっ」
ワンピースにくるまれたまま、水和は腰を撓らせている。内股と内股をすり合わせながら、あかりに身体を寄せてくる。
あかりに希望をもたらしてくれた。
救いだとか崇拝だとか、水和はそんな存在だった。
生身の彼女を期待したことが全くないと言えば嘘になるが、こんな状況下にでもならなければ、ここまでみだりがましい水和の姿は想像出来なかったと思う。
例外なく、水和にも女特有の肉体が備わっていた。
