
Melty Life
第5章 本音
水和の味方はあかりの他にもたくさんいる。今日訪ねてきたのも偶然で、水和へのあかりの言葉など、明日には他の誰かが口にしていることもある。
そんな風に、何度試しても足りないようなあかりの口先に、水和は首を横に振る。
「あかりちゃんは、もっと自分を信じてよ。想像して全然イヤじゃないんだもの」
「水和先輩……」
「もう少し待ってって、言ったでしょ。十分、待ってくれたじゃない」
言葉では足りない時がある。それはきっと今のような時を指す。
この四ヶ月を通して、出来る限りのことはした。これ以上に互いを知るには、切なく疼く生理的なものに従うより他にない。忙しなく訴えかけてくる、鼓動の意味に準じるしかない。
吸い寄せられるように水和の唇を自分のそれに包みながら、下着を外して、白亜の芸術品を愛でる仕草で撫でた肌の膨らみを手のひらに得る。コットンパールの丸みを乗せたほど良いサイズ感の乳房は、指に合わせてふにゃりと形を変えながら、初々しいハリを見せる。弾力で出来た突起を指の腹でこねくると、規則正しさをなくしていった水和の息が、いっそう乱れがちになる。
「はぁっ、はぁ……」
「水和先輩、綺麗……こんな風に、ずっと貴女を愛したかった……」
甘美な水音を残して唇同士のキスを離すと、あかりは水和への口づけを、おとがい、首筋、鎖骨へ滑らせていく。仄かに少女の匂いがする。人工的な花とは違う、水和からしか立ち上らない、胡桃に砂糖をすりつけた感じの。
ブルーグレーの髪をよけて、耳朶を唇で啄んで、頰にも喉にもキスを散らす。
