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君と僕の世界(嵐)

第5章 遊園地デート


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――



和也「…すげー…。」

翔「なに、初めて来たわけじゃないでしょ。」


異国の雰囲気溢れるパーク内、
翔ちゃんは青空の下、口元を抑えてクスリと笑う。
こんなカラフルな景色が見れるのはどこの国かなんてわからないけど、翔ちゃんはまるでその国の貴公子みたいだった。


和也「ランドは行ったことあったけど…。俺、シーは初めて来たよ…」


ディズニーランドのチケットだと思っていたものはどうやら違ったらしく、その隣にあるシーのチケットだったようだ。
まあ、あんまり違いはわからないけど。


翔「俺もね、実は来たことないの。でもシーの方が静かだって聞いて…。」

和也「なるほど…たしかに思ったより人は少ないな。」



通常がどんなものかわからないけど、
ポツポツと人が歩いてる程度だ。
アトラクションの待ち時間も驚愕するほどのものはない。
もっとこう…コンサート帰りのドームくらいどわっと人で溢れてるイメージだったから…少し期待はずれなような、安心したような。


翔「言った通り、みんな俺たちと大差ない格好してるでしょ?ほら、あの人なんて猫のぬいぐるみ頭につけてるよ!


和也「ああ…まあ、このサングラスはもう慣れちゃったよ。いや、普段使いは無理だよ?!」


翔「なんでだよ、今度お揃いにしようぜ。櫻宮SKしようよ」


和也「しないよ〜。あれはもう事務所NG!」



あの翔ちゃんがそんな奇行に走ったら社長が泣くよ。あんな奇抜な服きて、ダサいソックスはいて…。あ、でも、翔ちゃんに担がれるのは悪くないかも。



翔「…ふふっ」


翔「周りの目、案外気にならないもんでしょ?」


和也「あ…うん。今は…平気。」


翔「よかった〜。かずが楽しんでくれなきゃマジで意味ねーからさ。」


翔「…可愛い顔してる」


和也「見えてねーくせに」


ふと言われて気づいたけど、ここに来る前に感じていた恐怖心は自然と消えていた。
今はなんだかコンサート直前の舞台下にいる時みたいに、ワクワクドキドキ未だ見たことの無い景色に胸が踊る。


和也「んで、どこに連れてってくれんの?俺の天才的な作詞のお手伝いさせてもらってんだから当然エスコートしてくれるんでしょ?」


翔「当たり前です、かず様。今日は想像以上の体験をしていただきますよ。」

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