テキストサイズ

君と僕の世界(嵐)

第5章 遊園地デート



…手には大きなショッパーバッグ。
そういえば前にそんなことも言ってたな。

和也「…。」


冷静に分析する俺を見る相葉さんの目は
ニヤニヤと目尻が下がっていた。


雅紀「ニノさんはおデートですか?」


…まあ、すぐわかるよな。
だって俺がこんな昼間っからちゃんとした服きて駅に立ってんだもん。
普通じゃありえないから。


和也「…まあ、そ」


相葉さんにおちょくられるのはどうも慣れない。恥ずかしい。いつもこっちがいじってるから、尚更だ。


雅紀「ニノが人より早く待ち合わせ時間に着くなんて珍しいねえ。ふふ、張り切ってんの?」


和也「ち、ちげーよ!間に合うように来てねって、言われたから…。」


雅紀「ほんとにそれだけ〜?」


和也「そうだよ!もう、うっさいなあ!」


雅紀「あ、照れてる照れてる〜!かわいい〜!」


このひとはいつも俺をかわいいかわいいって茶化すんだ。1つしか変わらないのにお兄さんぶって。

それが悔しくて俺はいつも相葉さんの腕を思い切り叩く。…ここまでお決まりだった。


雅紀「はーあっ、面白い。あ、ねえニノ。そこのさ裏道入ったところにあるカフェ。めちゃくちゃ美味しいハンバーガーあんだよ」


和也「え?あ、そうなの?」


相葉さんは急にそれを思い出したみたいに
駅とパチンコ屋の間にある薄暗い細道を指さした。

すると無意識なのか、俺の手を掴み相葉さんは歩き始める。

和也「ちょ、ちょっと!」


俺、待ち合わせしてんだけど!…そう言葉にする前に、相葉さんは楽しそうに歌い出した。
ハンバーガ〜ハンバーガ〜♪って。…ほんとにアイドルか?


雅紀「そこね〜、最高なの。1年くらい行ってないんだけど、俺の事覚えてるかな〜?」


…もうダメみたいだ。意識が完全にハンバーガーに行ってる。


和也「…はあ。」

翔ちゃんに連絡して、相葉さんとハンバーガー食べてるっていおう。デートする時間は押しちゃうけど、相葉さんなら翔ちゃんだって許してくれるはずだ。


俺はそう思い、もう一度ポケットに手をかけた
………その時だった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ