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君と僕の世界(嵐)

第2章 お忍びハワイ旅行


…だけどその時、
聞きなれた音が俺の耳に入った。

ピコン


カメラの…録画ボタンが赤く光っている。

和也「ぇっ…//ちょ…っ!」

翔rec「ニノ〜温泉どうですか〜?」

あろうことか翔ちゃんは何事も無かったかのように
俺の姿をカメラで捕らえ始めたのだ。
俺は状況を瞬時に把握し、翔ちゃんから腕を解いて
手のひらで下半身を隠した。

…なるほど…。
これこそがこの人の言う'お仕置き'だったのか…!

変に期待させて落とす…!俺の恥ずかしがる顔が撮りたかっただけかよ…!

翔rec「どうしたの?顔真っ赤だけど。」

和也「〜〜〜っ」

平然としやがって!ほんっと腹立つ…!

和也「の、のぼせただけだよ…」

翔rec「そうなの?まだ入ったばっかなのに」

翔rec「…せっかく露天風呂なんだからさ、景色と一緒に撮ろうよ」

お前が端に追いやったんだろうが!
カメラに映らないことをいいことに、翔ちゃんは口パクで俺に 「笑顔、笑顔」とおちょくってくる。
…この撮影が終わったらなにしてやろうかな。

翔rec「いいね〜。かっこいい〜。」

和也「まあね、いい顔ですから」

怒りと恥ずかしさで燃える心とは裏腹に
さすがアイドル二宮。口だけは達者なのだ。

そこから翔ちゃんと何か会話を交わした気がするが
正直記憶がない。
ただ、翔ちゃんがずっといたずらっ子のような目付きで笑っていたことだけは覚えていた。

ーーーーー
ーー



翔「ねえ〜かずごめんって〜」

和也「話しかけてこないでください。」

あつ〜い風呂から出て、涼しいエントランスでコーヒー牛乳を飲むこの一時、最高だ。
…隣に悪魔がいることは除いて。

翔「かずがかわいいからいじめたくなっちゃったんだよ〜ほんとごめんって」

和也「知らないよ。この悪魔が」

どんなに可愛くお願いしようが無駄だ。ここで簡単に許しては次は何をしでかすかわからない。
俺は心を鬼にして翔ちゃんからフイッと顔を背ける。

翔「でもほんとはちょっと興奮したでしょ?」

和也「うっせーよ!少しは反省しろよバカ!」

翔「あ、バカって言った。この間約束したよね?そういうこと言わないって。」

和也「………あ…」

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