
君と僕の世界(嵐)
第2章 お忍びハワイ旅行
翔「とにかく服きて、早く」
和也「でも…っ」
翔「ん」
ちょうどそこにあったバスタオルを俺に渡す。
これで拭いて…さっさと着替えろ…ってことか。
明らかに不機嫌な態度を取られるもんだからこっちも何かを言い返す気にはなれなかった。
翔「先行ってるから。…撮影、ありがとうございました。」
困惑してカタコトの日本語で謝ろうとするマッサージ師に、翔ちゃんは優しくお礼を言って店を出ていった。
…どうやら機嫌の悪さの原因は俺にあるようだ。
和也「ちょ…っ!先いくなよ…」
まさか俺の反応が原因なのか?…俺だって我慢出来るならしてたさ…!だけど気持ちよかったんだものしょうがないじゃないか…!
少し文句を垂らしながらも、俺はせっせと準備をし翔ちゃんを追いかけるように店を出た。
和也「翔ちゃん…っお待たせ…っ!」
すぐそこの自販機に翔ちゃんは持たれるように立っていて、俺は走ってその肩を叩いた。
…どうやら電話をしているようだ。口元に指を当て、静かに と俺に訴える。
こんな時に…一体誰に連絡しているのか。
機嫌の悪い翔ちゃんは何するか分からない。怒って潤くんにメンバー交代を依頼しているのかもしれない……いや、そんなワガママな男じゃないか。
翔「はい、はい。それじゃ、今から向かいます。」
和也「…え?」
翔「はい。失礼します。」
翔ちゃんはなぜか店にいる時より機嫌良さそうに電話を切った。
和也「えと…翔ちゃん…?」
彼は今からどこへ行くのか、なぜさっきと比べそんなに機嫌がいいのか
俺は不思議でたまらなくて
電話が切れたとわかった瞬間思わず声が漏れた。
翔「さ、行くよ。気持ち悪いでしょ。それ」
和也「はい…?どこに…?」
翔ちゃんはやっぱり機嫌がよくて
嬉しそうに俺の手を引いて答えた
翔「ふふ!温泉!貸切の!」
和也「…おん…せ…」
…
和也「温泉?!?」
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翔「あ〜〜〜いい湯だね〜…」
俺が連れてこられたのは南の国とは思えないほど和風な日本調の温泉。
どうやら電話で貸切露天風呂を予約していたらしい。景色は見渡す限りのオーシャンビューで、あっついお湯に、爽やかな潮風。最高の気分だ。
