
君と僕の世界(嵐)
第2章 お忍びハワイ旅行
潤「そう?まあみんな友だちのオススメだけどね」
雅紀「それにしてもほんと色んなところに友だちいるよね。」
ふと時計を見ると、時刻は19時を回っていた。
一応撮影なので普段よりは発言や行動に気を遣ったが、それでもプライベートみたいで時間が過ぎるのはあっという間だった。
潤「じゃあこのままホテル戻ろうか。移動中もサクッと撮っちゃうからさ、普通に会話しててよ。」
ここからホテルまでの道のりはそう遠くない。俺たちは撮影も兼ねて話しながら歩いて戻ることにした。
話題なんて、明日どこ行こうかとか、ハワイしりとりとか、そんな需要あるかもわからないくだらない話ばかり。だけどハワイマジックかな、すごく楽しい。このままずっとハワイに住んで、こうやって5人でのんびり暮らすのも悪くないな、なんて夢みたいなとこを考えていたら、
俺たちの先頭を切って歩いていた相葉さんが何かを見つけたように大きな声を上げた。
雅紀「ねえ!あれ!」
みんなその声に反応して、一斉に相葉さんの指さす先を見る。
…そこには月を照らす海の地平線が視界いっぱいに広がっていた。
和也「わあ…っ!」
思わず声が出てしまうほど幻想的な景色で、
その景色に呑み込まれていくように
俺たちの足は自然と海岸へと進んでいく。
砂浜への階段を降りて、
その景色を目に焼き付けようと空を見上げた時、
ふと3人の足音が消えたことに気づいた。
和也「あれ…?」
違和感を感じ後ろを振り返ると、
翔ちゃんを除く3人はまだ地上にいた。
何か声をかけようと思った時には
既に潤くんが俺たちに向かって大きな声で叫んでいた。
潤「いってきなよ!2人で!」
翔「えっ?!でも…!」
潤くんはそういうと、海岸と平行に伸びる長い道路の先へと3人を連れて歩いていく。
雅紀「カメラ撮ってないから!2人の時間楽しんで!」
智「翔宮祭り…でい!」
潤「…なんか違くね?」
和也「ちょっと…!」
3人は俺達が何を言おうと足を止めようとしない。
そのうちにだんだんと姿が小さくなっていって、とうとう3人は暗闇の中へ姿を消した。
翔「…行っちゃった…。」
和也「…。」
また、3人に気を遣わせてしまった。これはお酒数本じゃ済まない。多分、明日の夕飯は俺たちが持つことになるだろう。
翔「…そこ、座る?」
和也「…うん」
