
君と僕の世界(嵐)
第5章 遊園地デート
翔「いるよ〜。俺、最近全然ダメでさ。朝起きてかずがいないの、辛くて辛くて。仕事する気がまったく起きないんだよ」
和也「翔ちゃんも…っ!そ、そうなの?」
翔「うん、だからきっとかずもそうなんじゃないかなーって。かずのことだから俺は怠慢だ〜最低だ〜アイドル失格だ〜って1人で悩んでたりすんじゃない?」
和也「う…っ」
見事に図星だ…。
翔「俺も一緒。ずーっと一人で悩んでた。かずと一緒にいたい…でも完璧なアイドルでありたい…。欲張りな悩みだよね」
翔「だけどさ、それも真剣にアイドルしてるからこその悩みじゃない?だから今はもう、なるようにしかならない 全力で考えてそんで突っ走って失敗したらそれは運命だって受け入れようって…そんな心構えでいるんだ」
和也「…運命…。」
翔「だけどそれでもさ、辛くてやめたーい逃げたーいって思うこと絶対あるんだよ。きっとこれからも。…そういう時に、これ!この可愛いクマちゃんをギュッてしたら楽しかった今日の思い出がみるみるうちに蘇る!ああ次はかずとどんな思い出作ろうかな、って元気になれる!」
和也「…なんだよそれ」
なんだ、翔ちゃんも俺と同じでワガママな自分に嫌気が刺してたんだな。俺だけじゃなかったんだ。
…でも、翔ちゃんは俺と違って
新しいステップに進み始めてる。
彼はアイドルとしての姿勢も、俺の彼氏としての姿勢も、真っ直ぐで汚れがない。
そうと分かると、急に俺という存在がちっぽけなものに思えてきた。
翔ちゃんに依存して、翔ちゃんなしじゃ生きていけないって言い訳して、逃げて。
…いつまでもうじうじ悩んでたって先には進めない。その逞しい後ろ姿にいつまでもついていけるように俺も変わらなきゃいけない。
和也「…翔ちゃん…ありがとう」
翔「ん、いいよ。俺もかずのと思い出にお土産ほしかったし」
和也「ああ、そうじゃなくて…いや…ううん。なんでもない。」
翔「えっ、なんだよ…気になるじゃん〜」
和也「いいの。ふふ、これ大事にするね。俺もお守りにする。翔ちゃんと俺が繋がってるって証」
