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Happiness day

第28章 Crasy Moon ~キミ•ハ•ムテキ~

「それなら、しおん。
コーヒー飲み終わったらモデルお願いしていい?
今日一日しか時間ないから、暗くなる前になるべく進めたいんだ」

小説のふたりの出会いが、月明かりの下だから、今日は夜までモデルをお願いしてるけど
絵を描くにはあまり適さない
だから、明るい内に描けるだけ描いておきたい

コクンと頷いたしおんが、慌ててコーヒーを飲み干そうとする

「あっ!急いで飲まなくていいよ
コーヒー飲むぐらいの時間はあるから大丈夫
それに、折角しおんが旨いコーヒー淹れてくれたんだから、味わって飲みたい」

そう言うと、しおんは嬉しそうに微笑んだ

やっぱり顔だけじゃなく、性格も可愛いよなぁ…
あの笑顔を見るだけで癒される

はぁ…でも、この笑顔見られるのも、今日一日だけなんだよなぁ…

でもさ、それって、約束したの櫻井さんとじゃん?
しおん本人が、また会ってくれるって言うなら、それはアリなんじゃねぇの?

流石に櫻井さんも、そこまで彼女のやる事に、口出ししてこないよな?

今日、ふたりの距離が縮んだら、聞いてみようかな…

『また、会ってもらえませんか?』って

そんなこと、今まで女性に訊ねたことない

名前呼び捨ての件も含め、総じて考えると
俺が本気で彼女に惹かれ始まってるのは間違いなさそうだ

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