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【参加型小説・連鎖の尻尾】

第12章 “丞洪寺”と“古浄流神社”


「誰か――――外に…いる?」


煌太は恐怖のあまり高田の手を強く握った。


「――――煌太くん…何か…聞こえるの?」



「声が――――…///多分…車の外に…誰かいる…」



そう言うと、高田と煌太は車の窓に視線を向ける――――…


たが、そこには少し霧がかかった神社の鳥居と立派に生い茂る木々の森が広がっているだけ。



『どこだ――――…だい…顔を見せておくれ…――――さ…ぶ…』



声は遠くなったり近くなったりと煌太の耳を恐怖で支配する。


「カムイ――――…ヤバいやつか?」


煌太の声にカムイは小声で「バゥ…」と、発する。


「煌太くん?」


「ヤバい奴みたいです。声を出さない方がいいかも…」


煌太は心配そうに辺りをキョロキョロする高田の手を更に強く握り目を固く閉じた。


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