
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第12章 “丞洪寺”と“古浄流神社”
「カムイ――――…外に何かいるのか?」
煌太が声のする方に少し顔を向け外を気にしながら聞く。
そのやり取りに高田はビクッと体をこわばらせる。
「バゥ――――…バゥ、グルルル…グルルル」
「分からん!」
「煌太くん…」
「バゥ!」としか聞き取れない煌太はハッキリと分からないと宣言する。
それを聞いた高田は呆れた感じで、自分を支える煌太に視線を向ける。
「でも――――…多分…多分ですよ……外に何かいます…カムイが車の周り満遍なく威嚇している気がしますから」
そう言うと、煌太は高田を自信に引き寄せ――――守るように車の中心に身を寄せた。
『さ――――ろぅ…、さ――――ぅ』
すると、煌太の耳にザワッと聞きなれない声が鼓膜を揺らした。
「///ひっっ!――――ぅあ!」
「煌太くん?!」
突然驚きだした煌太に高田は再び驚きの顔を向ける。
