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【参加型小説・連鎖の尻尾】

第12章 “丞洪寺”と“古浄流神社”


高田が煌太にピッタリと寄り添い窓から離れたが、「グルルル…」と威嚇するような犬の声は続く。


「もしかして――――…“カムイ”?」


煌太は高田の体を支えながら耳元で窓に向かって威嚇する獣が自分達に害を与えるようには思えず、高田の様子からペガサスの式神“カムイ”と推測した。


すると、「バゥ!」と、返事をしたように唸り声が変わった。


「///えっ?“カムイ”なの?え?唸ってるって…何かありますか?」


雰囲気だけが分かる高田は外のゾワッとする感覚にビクッと体を硬直させる。


「“カムイ”…車の中は大丈夫なのか?俺たち――――…見えないし…分からないんだ」


煌太は高田を支えながら「グルルル…」と、まだ威嚇しているカムイに聞いた。


何故か、姿は見えないがカムイの声は聞こえる煌太はキョロキョロと何かを確かめようと目線だけを動かす。


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