
【参加型小説・連鎖の尻尾】
第5章 足跡と臆病な助手
すると、高田はチラッとペガサスと白馬が向かったフロアの方を見た。
「あっち――――…嫌な雰囲気がするんですか?」
「ハハハ…そう、ちょっとね…
成小坂が来てから雰囲気は悪いね――――だからといって、何かがあったわけじゃないんだ。俺自身に危害もないし、同じく関係者にも…でも、嫌な雰囲気は消えなくて…」
高田さんは自分用に買ったブラックコーヒーを開けると少し口に含んだ。
「だから…浅沼さんから連絡が来たときは、“やっぱり”って感じだったよ。この嫌な雰囲気がマックスになったら……俺が狙われる可能性もあるからね」
「え?――――何でですか?」
煌太はお茶を飲みながら困った顔をする高田に聞いてみる。
