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やさしく愛して

第1章 やさしく愛して

         7

 そのあとも、いろいろ話していくうちに、編集の仕事は、夜遅くまでになることが多く、12時を過ぎることもあると言った。
 そんなときは、コンビニ弁当ですますと言うと、
 「杉崎さん。
  そんなとき、
  私のところで、食べませんか」
 「えっ」
 「ステーキでも、
  お茶漬けでも、
  リクエストをしてくだされば、
  用意しますよ」
 「そんな…」
 「ほんとに、
  遠慮なさらずに。
  私は、
  若い方が、
  きつい働き方をしているのが、
  嫌なんです。
  少しでも、
  お手伝いできれば、
  嬉しいんです。」
 「そう思ってくださるのなら、
  お言葉に甘えます。
  衛藤さん、
  わたし、
  嬉しい」
 それから、遅くなるときは、LINEでリクエストをした。
 さすがに、夜遅くにステーキというのはなく、おもに和食をリクエストした。
 リクエストしたもの以外に、必ず2・3品を作って待っていてくれた。
 恒さん、霧子さんと、呼びあうようにもなった。

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