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take a breather

第19章 ROMANCE

「ほんと凄かったぁ
あれ、どうなってんだろうねぇ」

アトラクションを終えた俺はテンションが上がりまくってた

乗るまではヤバかったんだ…

智くんの前で強がってたけど
実は大のお化け屋敷嫌い

待ってる間に薄暗かった空はすっかり夜空に…
お化け屋敷への恐怖が煽られていく

建物の中に入ると
当然だけど更に不気味さを増す…

二人乗りのポットに乗る時には
緊張がマックス状態

体に力が入り、強張ってる俺に気がついたのか
智くんが無言で手を握ってくれた

時々、ドキッとする様な細工もあったけど
その度に智くんの手にぎゅっと力が込められ
安心し、恐怖心から解放された俺は
心からアトラクションを楽しむことが出来た

智くんが言うように基本は綺麗で
不思議な空間…

『うわっ』『すごっ』『キレ〜』

最初のアトラクションとは違う叫び声が止まらなかった 


「よかった、楽しんで貰えたみたいで」

「うんっ、凄く楽しかった」

「さて…夜のパレード見たら帰ろうか」

「ん…そうだね…」

智くんがデートと言い続けたイベントは
もうすぐ終わりの時を迎える

ちょっと残念に思えたのは
智くんのエスコートが最高によかったからだろうな…

パレードを見ている時に
智くんが遠慮気味に手を握ってきた

怖いアトラクションじゃないから
手を繋ぐ必要はなかったんだけど

今日一日のお礼を込めて…

智くんの手をそっと握り返した

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