無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「ごめんごめん。もう歩けそう？
歩けるなら次、行こうか？」

微笑みながら謝られた…
まるで子供扱い
悔しいけど、いつもと立場が逆転してる
いつもなら俺の方が大人なのに…

「翔ちゃん？まだ歩けない？」

「歩けるっ！」

すくっと立ち上がった

「ふふっ…じゃあ行こっか」

智くんは可笑しそうに笑いながら
ゆっくりと立ち上がった

「今度は翔ちゃんも楽しめるやつ乗ろうね」

「…うん」

優しい気遣いを見せる智くん
やっぱ大人だ…


その後の智くんチョイスのアトラクションは
全て俺が楽しめそうなモノを選んでくれた

途中でランチを挟み、昼間のパレードも堪能…
写真も撮りまくった

薄暗くなって来た所で到着したのが…

「…ホーンテッド？」

って『取り憑かれた』とかの意味だよね？

「もしかしてお化け屋敷系？」

これも経験したことないアトラクション

だけど…

「まぁ、一応？
でも全然怖くないし、綺麗だよ？」

お化け屋敷が綺麗？

イヤイヤ、智くんの言うことを信じちゃいけない
最初のアトラクションだって綺麗って言った

でもあれは、実際綺麗なのは綺麗だったか…

俺が怖がっちゃっただけで
智くんは嘘は吐いていない…

「もしかして翔ちゃん、お化け屋敷駄目な人？」

智くんが心配そうに俺を見る

「駄目じゃないしっ！
ほら、行こうっ！」

これ以上、智くんに余計な気遣いさせせたまるか

智くんの腕を掴み、列の最後尾に並んだ