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take a breather

第18章 君への想い

今日の夜ごはんは風ちゃんご希望の高級ステーキ

「いやぁ、さすが優秀なツアコンはいい店知ってますねぇ」

満足そうにステーキを頬張る風ちゃん

「お前、調子に乗るなよ?
こんなに高い物ゴチするのは今日が最後だからな」

「わかってますって
今日はおふたりのお祝いも兼ねてですよ」

「だったらお前が支払いしろよ」

「えぇ〜、嫌ですよ
俺そんなに金持ってきてないですもん」

「カード持ってんだろ」

「あ、バレました?」

『優秀なツアコンとその弟子』ってやっぱりふたりの事だよね

「ねぇ、翔くん。どういう事か説明してくれる?」

「ん?何を?」

「色々と…
聞きたい事は山ほどあるけど
最初からこのツアーの申し込みはふたりが話し合って決めたの?」

「あぁ…そうだよ?
風磨が俺の担当するツアーに参加してみたい、って言うから
だったら智と一緒に申し込めよ、って」

「うん。それはわかった
じゃあさ、僕の恋を叶えるツアーってどう言う事?」

「は?風磨、お前そんな事言ったの?」

翔くんは軽く風ちゃんを睨んだ

「だって事実じゃないですか
櫻井さん、この旅行中に大野さんに気持ち伝える気でいたんでしょ?」

「そうだけど…恋を叶えるツアーってなんかいかにも仕組んでるみたいじゃん」

「実際かなり仕組んだじゃないですか」

「人聞きの悪いことを言うな
俺は智の気持ちを知る為に行動を取ったまでだよ」

「僕の気持ち?」

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