
take a breather
第12章 Step and Go
駅から徒歩10分
トータル30分掛かった道のり
毎回送り届ける事を考えると往復1時間か…
「上がって?」
玄関ドアを開けて招き入れられる
「お邪魔します」
リビングに通されるとそこにはピアノも置いてあった
「家にもピアノ置いてあるんだ」
「うん。高校の教師だからそこまでの技術は必要ないんだけど
子供の頃から習ってたから
普段から弾いてないと落ち着かなくて…」
「へぇ…なんか優雅な生活だな」
「そんなことないよ…
そこ座って?ビールしかないけどいい?」
「もちろん。俺も家ではビールか日本酒だから」
翔が指したソファーに座る
「そうなんだ。ちょっと待っててね
すぐに用意する」
「ん、ありがと」
翔がキッチンへ消えたあと部屋の中を見渡した
あまりモノが置かれてないせいか
サイドボードの上に伏せられた写真立てがやけに目立つ
何かのか拍子で倒れたのか?
近付いてひっくり返してみると
まだ幼さが残る翔と一昨日会った時よりも若々しい彼…
「あっ…」
翔の声が聞こえ振り返ると翔は苦笑いした
「一昨日、家に帰ってきて捨てようと思ったんだけど伏せただけにしちゃってた」
「いつの写真?可愛いな」
「え?あ、中3…高校入試に合格した時に記念に撮った
この時はまだ片想い中だったな…
当時 親が撮ったから写真にしてくれて
ずっと部屋に飾ってあったんだ
そのせいか処分するのも躊躇っちゃって…
なんて、未練たらしい言い訳かな…」
「別に処分する必要もねぇだろ
翔の合格記念で撮ったんだから
お前の過去まで消す必要はねぇよ」
「うん、そうだね…でもしまっておくね
ここには新しい写真飾りたいし」
翔はサイドボードの引き出しを開け
その写真立てをしまった
「さっ、飲もうか」
翔が振り返りニコッと笑う
「ん、飲もう飲もう」
ふたり並んでソファーに座った
トータル30分掛かった道のり
毎回送り届ける事を考えると往復1時間か…
「上がって?」
玄関ドアを開けて招き入れられる
「お邪魔します」
リビングに通されるとそこにはピアノも置いてあった
「家にもピアノ置いてあるんだ」
「うん。高校の教師だからそこまでの技術は必要ないんだけど
子供の頃から習ってたから
普段から弾いてないと落ち着かなくて…」
「へぇ…なんか優雅な生活だな」
「そんなことないよ…
そこ座って?ビールしかないけどいい?」
「もちろん。俺も家ではビールか日本酒だから」
翔が指したソファーに座る
「そうなんだ。ちょっと待っててね
すぐに用意する」
「ん、ありがと」
翔がキッチンへ消えたあと部屋の中を見渡した
あまりモノが置かれてないせいか
サイドボードの上に伏せられた写真立てがやけに目立つ
何かのか拍子で倒れたのか?
近付いてひっくり返してみると
まだ幼さが残る翔と一昨日会った時よりも若々しい彼…
「あっ…」
翔の声が聞こえ振り返ると翔は苦笑いした
「一昨日、家に帰ってきて捨てようと思ったんだけど伏せただけにしちゃってた」
「いつの写真?可愛いな」
「え?あ、中3…高校入試に合格した時に記念に撮った
この時はまだ片想い中だったな…
当時 親が撮ったから写真にしてくれて
ずっと部屋に飾ってあったんだ
そのせいか処分するのも躊躇っちゃって…
なんて、未練たらしい言い訳かな…」
「別に処分する必要もねぇだろ
翔の合格記念で撮ったんだから
お前の過去まで消す必要はねぇよ」
「うん、そうだね…でもしまっておくね
ここには新しい写真飾りたいし」
翔はサイドボードの引き出しを開け
その写真立てをしまった
「さっ、飲もうか」
翔が振り返りニコッと笑う
「ん、飲もう飲もう」
ふたり並んでソファーに座った
