
take a breather
第12章 Step and Go
ふたりの好意に感謝しつつ
これ以上介入されるのも…、と思い店を出た
ショウの家はここから電車で20分ほど掛かるそう
「結構遠くから来てんだな」
俺のマンションは店から一駅で着く所にあるが
ショウを送り届ける為に一緒の電車に乗った
『女じゃないんだから大丈夫だよ』と言うショウに
『もう少し一緒にいさせろよ』と言うと
『ほんと意外…』と言いながらも『じゃあ送って』と嬉しそうに微笑んだ
「職業柄今までしていた行為がバレるとマズイから
少し離れた所で飲んでた」
「仕事、何やってんの?」
もう教えてくれてもいいだろう
ショウのこと何一つ知らないんだから
「…高校の音楽教師」
「先生⁈」
「う、ん…」
そりゃバレたら大変だ…不純同性交遊
でもピアノが上手い訳と頭の良い訳がわかった
それと俺が最も知りたかったモノ…
「ショウは本名?」
「本名だよ、別に源氏名とか使わないから
『櫻井 翔』がフルネーム」
「芸名みたいだな」
「そう?『翔』なんてありきたりでしょ?」
「だろうけどフルネームでの響き?カッコいいよ」
「ありがと…あ、降りるの次の駅だから」
「お?そうか」
結構長いと思ったけどふたりだと20分なんてあっと言う間なんだな…
駅のホームに降り立ち、改札口まで翔を送る
「智…」
改札口を出た所で翔が立ち止まった
「ん?」
「あのさ…よかったら、ウチ寄ってかない?
少し飲み足りないから一緒にどう?」
「ふふっ…素直じゃねぇなぁ
『まだ一緒にいたい』って言えばいいのに」
「そ、そんなんじゃないしっ」
「あ、そ…じゃあ帰ろっかな
また20分電車に乗らなきゃいけないし、じゃあまたな」
くるりと体の向きを変えると翔が慌てて呼び止める
「待って!」
首だけ後ろを振り返りわざと惚けた返事を返す
「ん?何?」
「…まだ一緒にいたい」
顔を紅く染め恥ずかしそうに言う翔に頬が緩む
「うん。俺も」
踵を返し翔の横に並んだ
これ以上介入されるのも…、と思い店を出た
ショウの家はここから電車で20分ほど掛かるそう
「結構遠くから来てんだな」
俺のマンションは店から一駅で着く所にあるが
ショウを送り届ける為に一緒の電車に乗った
『女じゃないんだから大丈夫だよ』と言うショウに
『もう少し一緒にいさせろよ』と言うと
『ほんと意外…』と言いながらも『じゃあ送って』と嬉しそうに微笑んだ
「職業柄今までしていた行為がバレるとマズイから
少し離れた所で飲んでた」
「仕事、何やってんの?」
もう教えてくれてもいいだろう
ショウのこと何一つ知らないんだから
「…高校の音楽教師」
「先生⁈」
「う、ん…」
そりゃバレたら大変だ…不純同性交遊
でもピアノが上手い訳と頭の良い訳がわかった
それと俺が最も知りたかったモノ…
「ショウは本名?」
「本名だよ、別に源氏名とか使わないから
『櫻井 翔』がフルネーム」
「芸名みたいだな」
「そう?『翔』なんてありきたりでしょ?」
「だろうけどフルネームでの響き?カッコいいよ」
「ありがと…あ、降りるの次の駅だから」
「お?そうか」
結構長いと思ったけどふたりだと20分なんてあっと言う間なんだな…
駅のホームに降り立ち、改札口まで翔を送る
「智…」
改札口を出た所で翔が立ち止まった
「ん?」
「あのさ…よかったら、ウチ寄ってかない?
少し飲み足りないから一緒にどう?」
「ふふっ…素直じゃねぇなぁ
『まだ一緒にいたい』って言えばいいのに」
「そ、そんなんじゃないしっ」
「あ、そ…じゃあ帰ろっかな
また20分電車に乗らなきゃいけないし、じゃあまたな」
くるりと体の向きを変えると翔が慌てて呼び止める
「待って!」
首だけ後ろを振り返りわざと惚けた返事を返す
「ん?何?」
「…まだ一緒にいたい」
顔を紅く染め恥ずかしそうに言う翔に頬が緩む
「うん。俺も」
踵を返し翔の横に並んだ
