
take a breather
第12章 Step and Go
「はぁ…」
「前にも見たような光景だな…
どうしたの?またへこんでるみたいだけど」
マサキの店のカウンターに顔を伏せ
盛大な溜め息を吐いた
休憩に入ったカズが
俺の隣の席に座りながら指摘する
「振られたんだって」
「え?振られたって、ショウに?
一昨日デートだったんでしょ?
無理矢理襲ったの?」
「そんなことしねぇよ…」
あの後、俺は何も言えなかった…
『傷付きたくない』と言うショウを
どう説得していいかなんて
口下手な俺には考え付かない
「もう傷つきたくないんだって」
俺の代わりにマサキが答えた
マサキには愚痴じゃないけど
ショウに振られた経緯は簡単に話したから
「傷つきたくない、か…
でも可能性が無くはないよね?」
「どこがだよ…もう誰とも付き合わないってことじゃねぇのかよ」
「聞きようによってはそうだけどさ
傷付くことを恐れてるって事でしょ?
それって好きだからから傷付くんだよね?」
「まぁそうだな。本人も『誰かを好きになって傷つきたくない』って言ってたし」
「愛自体を否定するには至ってない
もう懲り懲りって言うなら難しいだろうけど
誰かを好きになる可能性があるから怖れてんじゃないの?」
「あっ…そっか」
ショウが恐れているのは好きになった人から裏切られる事なんだから
人を好きになる感情が失われてる訳じゃない
「でしょ?しかもそれを大野さんに話したって事は
本当は大野さんに助けて欲しいんじゃないの?」
ショウは俺に救われたって言ってた…
でも本当の意味でまだ救いきれてないよな
ショウが誰かから愛されて、それを安心して受け止めるようにならないと…
一度拒否られたくらいで諦めてるようじゃショウに愛を信じて貰えるわけがない
「やってやるよ」
ショウが俺から逃げるのが面倒くさくなるくらい追い続けてやる
「大野さん?」
「必ずショウを落としてみせる
なんせ『面倒くさい奴』だからな、俺」
ニカッと笑うとカズとマサキが笑顔で頷いてくれた
「前にも見たような光景だな…
どうしたの?またへこんでるみたいだけど」
マサキの店のカウンターに顔を伏せ
盛大な溜め息を吐いた
休憩に入ったカズが
俺の隣の席に座りながら指摘する
「振られたんだって」
「え?振られたって、ショウに?
一昨日デートだったんでしょ?
無理矢理襲ったの?」
「そんなことしねぇよ…」
あの後、俺は何も言えなかった…
『傷付きたくない』と言うショウを
どう説得していいかなんて
口下手な俺には考え付かない
「もう傷つきたくないんだって」
俺の代わりにマサキが答えた
マサキには愚痴じゃないけど
ショウに振られた経緯は簡単に話したから
「傷つきたくない、か…
でも可能性が無くはないよね?」
「どこがだよ…もう誰とも付き合わないってことじゃねぇのかよ」
「聞きようによってはそうだけどさ
傷付くことを恐れてるって事でしょ?
それって好きだからから傷付くんだよね?」
「まぁそうだな。本人も『誰かを好きになって傷つきたくない』って言ってたし」
「愛自体を否定するには至ってない
もう懲り懲りって言うなら難しいだろうけど
誰かを好きになる可能性があるから怖れてんじゃないの?」
「あっ…そっか」
ショウが恐れているのは好きになった人から裏切られる事なんだから
人を好きになる感情が失われてる訳じゃない
「でしょ?しかもそれを大野さんに話したって事は
本当は大野さんに助けて欲しいんじゃないの?」
ショウは俺に救われたって言ってた…
でも本当の意味でまだ救いきれてないよな
ショウが誰かから愛されて、それを安心して受け止めるようにならないと…
一度拒否られたくらいで諦めてるようじゃショウに愛を信じて貰えるわけがない
「やってやるよ」
ショウが俺から逃げるのが面倒くさくなるくらい追い続けてやる
「大野さん?」
「必ずショウを落としてみせる
なんせ『面倒くさい奴』だからな、俺」
ニカッと笑うとカズとマサキが笑顔で頷いてくれた
