
take a breather
第12章 Step and Go
相手の男もショウに気が付いたのか
まっすぐこちらに歩み寄って来る
ショウの前に立ち止まり少しぎこちない微笑みを浮かべた
「昌くん?」
隣に立つ女性は奥さんなんだろう
立ち止まる旦那を不思議そうに見つめる
「昔の知り合いなんだ
悪いけど、陽菜のオムツ交換ひとりで行ってもらっていいか?」
「ええ、わかったわ」
女性は子供を受け取ると俺たちに向かって会釈をし立ち去った
『まさひろさん』とやらはその姿を見送るとショウに視線を戻した
「元気そうだな…翔」
「うん…元気にしてるよ」
ショウはふっと頬を緩め笑顔を見せる
「そうか…ずっと気になってたんだけど
お前 引っ越しはするし
携帯の番号は変えるしで連絡の取りようがなくて…」
「ごめん。俺のこと、忘れて欲しかったから…
中途半端な状態を続けたくなかった」
「中途半端か…
そうだよな、ふたり同時に本気で愛してるって言っても信じて貰える訳ないよな」
「それが本当だとしても…俺、愛人になる気は無いから」
「愛人になんてする気はないさ
俺は今まで通りお前を…」
「でも家庭を持ったんだよね?
あの人は俺の存在知ってるの?」
男の言葉を遮るようにショウが話す
「ちゃんとは話してない…
でもそういう相手がいる事はわかってる
それでも子供の為に結婚して欲しいって言われたから」
「奥さんにさえちゃんと話せてないんでしょ?
子供が大きくなったら俺のこと話せる?
俺の存在を公に出来るなら考えなくもないけど?」
「それは…」
言い淀む彼を見て ショウはフッと笑った
「嘘だよ…本気にしないで
俺は貴方の家庭を壊す気なんてないし
それにもう新しい恋人もいるから」
翔が俺の腕を軽く掴むと 昌宏さんはチラッとこちらを見た
「そっか…」
「過去の事は忘れよ?その方がお互い幸せになれる」
「翔、ごめんな…」
「謝らないでよ…俺が惨めみたいじゃん
もう全然気にしてないから
だからこの先どこかで会うことがあっても
その時は先生と元教え子って関係だけだからね」
「あぁ、わかった…」
「もう行くね、俺たち急いでるんだ」
「幸せにな…翔」
「昌宏さんもお幸せに…
行こう、智」
ショウが掴んだ俺の腕を引っ張った
昌宏さんにお辞儀をすると昌宏さんは俺に向かって深々とお辞儀をした
まっすぐこちらに歩み寄って来る
ショウの前に立ち止まり少しぎこちない微笑みを浮かべた
「昌くん?」
隣に立つ女性は奥さんなんだろう
立ち止まる旦那を不思議そうに見つめる
「昔の知り合いなんだ
悪いけど、陽菜のオムツ交換ひとりで行ってもらっていいか?」
「ええ、わかったわ」
女性は子供を受け取ると俺たちに向かって会釈をし立ち去った
『まさひろさん』とやらはその姿を見送るとショウに視線を戻した
「元気そうだな…翔」
「うん…元気にしてるよ」
ショウはふっと頬を緩め笑顔を見せる
「そうか…ずっと気になってたんだけど
お前 引っ越しはするし
携帯の番号は変えるしで連絡の取りようがなくて…」
「ごめん。俺のこと、忘れて欲しかったから…
中途半端な状態を続けたくなかった」
「中途半端か…
そうだよな、ふたり同時に本気で愛してるって言っても信じて貰える訳ないよな」
「それが本当だとしても…俺、愛人になる気は無いから」
「愛人になんてする気はないさ
俺は今まで通りお前を…」
「でも家庭を持ったんだよね?
あの人は俺の存在知ってるの?」
男の言葉を遮るようにショウが話す
「ちゃんとは話してない…
でもそういう相手がいる事はわかってる
それでも子供の為に結婚して欲しいって言われたから」
「奥さんにさえちゃんと話せてないんでしょ?
子供が大きくなったら俺のこと話せる?
俺の存在を公に出来るなら考えなくもないけど?」
「それは…」
言い淀む彼を見て ショウはフッと笑った
「嘘だよ…本気にしないで
俺は貴方の家庭を壊す気なんてないし
それにもう新しい恋人もいるから」
翔が俺の腕を軽く掴むと 昌宏さんはチラッとこちらを見た
「そっか…」
「過去の事は忘れよ?その方がお互い幸せになれる」
「翔、ごめんな…」
「謝らないでよ…俺が惨めみたいじゃん
もう全然気にしてないから
だからこの先どこかで会うことがあっても
その時は先生と元教え子って関係だけだからね」
「あぁ、わかった…」
「もう行くね、俺たち急いでるんだ」
「幸せにな…翔」
「昌宏さんもお幸せに…
行こう、智」
ショウが掴んだ俺の腕を引っ張った
昌宏さんにお辞儀をすると昌宏さんは俺に向かって深々とお辞儀をした
