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take a breather

第10章 Lotus

「恥ずかしいか…
んふっ、なら良かった」

「え、いいの?」

「ん、いいでしょ?
照れて恥ずかしがってる翔ちゃん可愛いもん」

「かっ、可愛い⁈」

また可愛い?
照れてる姿が可愛いなんて言われたことないよ…

「うん、可愛い。
笑顔も想像通り可愛いかったけど
照れてる翔ちゃんも可愛いよ?」

「え、と…これはどう返しをすればいいのかな?」

「俺としては褒めてるからありがとうがいいな」

バカにされたり揶揄われてるわけじゃなさそう…
智くんは本気でそう思ってるって事だよな
なら…

「ん、ありがとう…」

「んふっ、どういたしまして」

智くんのフニャッとした笑いを見たらなんだかこそばゆい…

なんだこれ?
いい歳した野郎同士のやり取りじゃなくないか?

褒められて照れるなんて…
お礼言ったら喜ばれるなんて…
これじゃまるで合コンで出会ったばかりの男女のよう…

イヤイヤ違うから!

「翔ちゃん?どうかした?」

「…へ?」

不思議そうな表情をした智くんと目が合った

「突然 首振り出したから…」

あ…俺、変なヤツになってんじゃん…

「ううん!何でもないっ
あっ!他のパンも食べていい?」

「いいよ?どれがいい?」

「じゃあ、オーダーしたミルクフランスで」

「オッケー」

智くんが嬉しそうにミルクフランスを取ってくれた

「うん!うまっ!」

「ふふっ、よかった」

智くんの笑顔を見てドキッとした

あれ?なんだろ…この感じ…
さっきまではこんな感覚なかったのに…

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