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take a breather

第9章 Calling

いきなりがっつき過ぎても余裕がなさそうでカッコ悪いし…

一頻りキスを堪能して翔を解放した

「さて、買い出しに行くか」

ミルクを飲んでまた眠りに就いたブルー

「そうですね。DVDも借りてこないと」

「おっ、そうだった」

「さ、いきましょ?
ブルーお留守番よろしくね」

布団に眠るブルーの頭をひと撫でして立ち上がる

物音を立てて起こさないようにそぉ〜っとふたりして歩いた

玄関の鍵を閉めてほっと息を吐く

「起きなかったかな」

「大丈夫だと思いますよ?
さっきも良く寝てましたし」

「だな…」

ふたりで外を歩くのは珍しい事じゃない
でもスーパーに買い物に行くのは初めてだ

晩メシの献立を話し合いながらスーパーを目指す

「何食いたい?」

「何って言われても 俺、料理得意じゃないんで…」

「自炊しないんだよな」

「はい…大野さんは出来るんですよね?」

「まぁ、それなりにな
最近は翔と食べに行くこと増えたから
回数は減ってるけど
朝はほぼ毎日 米炊いてメシ食ってるよ
そう言えばお前 朝メシどうしてんの?」

「朝はパンとヨーグルトとコーヒーを毎日」

「毎日?飽きないの?」

「パンに塗るもの変えたり
ヨーグルトに入れるモノ変えてるんで飽きませんよ?」

「じゃあ朝はパンの方がいいのか…」

「いえ、そんな事はないです
ただご飯が炊けないからパンにしてるだけなんで」

「そか…じゃあ固定しないでその日その日で考えよう
俺もパン好きだし」

「はい」

「とりあえず今日の晩メシ決めないと…」

「大野さんの得意料理食べたいです」

「得意料理かぁ…チャーハンとかはよく作ってるけど」

「チャーハン、俺も好きですっ」

「じゃあチャーハン作るか…
後はウチで飲めるように何かツマミになるもんを適当に考えるわ」

「ふふっ…楽しみっ」

楽しそうに笑う翔…
ブルーの為だけじゃなく
家に泊まる事を楽しんでくれてる?

だといいな…
ブルーの事を大切に思うのはいいんだけど
翔の一番は俺であって欲しいから…

猫にまでヤキモチ妬くなんて…俺も相当キテるな

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