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take a breather

第7章 コイゴコロ

「こちらは大野さん…
え、と…俺の、会社の先輩、です…」

「ふ〜ん…
今日はふたりきりで飲みに来たの?」

「ええ…俺の行きつけの店 紹介してって言われたからここに」

「そっか、じゃあ邪魔しちゃ悪いな」

お?あっさり引いた?意外と物分かりが良いな

「ならさ、俺 待ってるから
今日、翔の家泊めてよ
学生の頃もここで飲んだ後よく泊めてもらっただろ?
久しぶりにゆっくりと話ししたいしな」

前言撤回…
こいつタチが悪い
良い人そうな笑顔見せてるけど下心ありありだろ

まぁ、流石に櫻井も泊めたりはしないだろうけど
昔ならいざ知らず、今は俺という存在があるんだから

「いいですよ」

躊躇うことなく返事をする櫻井

「はっ⁈ちょっ、待てっ、櫻井」

「大丈夫です、大野さん
准一さん待っててくれるって言うんで
ゆっくり飲みましょ?
准一さんはここでならいくらでも時間潰せますから」

いやっ、俺が気にしてるのはそんな事じゃない!
あいつがお前の家に泊まることだろっ!

「大将、テーブル席いいですか?」

「おぅ、どこでも空いてる所に座ってくれ」

「さ、大野さん 行きましょ」

ニコッと笑い歩いていく櫻井

まだ問題は解決してないって!

櫻井は岡田に対して全く警戒心を持ってない

あんなにアピールされてんのに
今まで良く無事でいたもんだ

食事を終えるまでになんとか考えを改めさせないと…

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