テキストサイズ

take a breather

第7章 コイゴコロ

今日も潤のおまかせで料理を頼み、それを全て旨そうに食う櫻井

そんな櫻井を見ながら今後の対処法を考えるが良い案なんて浮かんできやしない…

櫻井が親から電話が掛かってきたと、席を外してる時に潤が締めの料理を持ってきた

「はい、締めの茶漬け
櫻井さんが戻ってきたら、このポットに入った出汁かけてね」

茶碗の中には焼きおにぎりとその上にシソや梅干しが乗っている

「おう、サンキュ」

「なに?まだお悩み中?」

「う〜ん…マジで何か手を打たないと
アイツ全く危機感持ってないから」

「普通は必要ないもんだからね
男が男に対して警戒するって
実際、俺が智さんと肩組もうと抱き合おうと
智さんは俺に襲われるとか思わないだろ?」

「当たり前だ!気持ち悪いこと言うなよ」

なんで俺が潤とそんな関係になることを意識する必要があるんだ

「それと同じ事なんじゃない?
櫻井さんにしてみれば、男同士でくっついていてもなんら普通のことなんだよ」

そう言われればそうか…
ってことは、本当に難しいじゃねぇか
櫻井に意識させるのって

「だからさ、智さんが教えてあげればいいんだよ」

俺が教える?

「何を?」

潤がクスリと笑い、俺の耳元で囁いた

「どの行為が下心のある行為なのかってこと」

「は?」

「智さんが恋人同士がとる行為を櫻井さんの体に教え込めばいいんだよ
智さん相手だと手を繋ぐことでさえ照れるだろ?
多分だけど、櫻井さん 他の人と手を繋ぐことはいい気はしないと思うよ?」

「お前と握手したじゃねぇか」

「あれは『握手』だろ?
手を繋ぐのは別だよ
試してみようか?
もし、それで櫻井さんが抵抗を示すなら
智さんからされた他の行為も
恋人だからする行為って意識するようになるんじゃないかな」

「そうかなぁ…」

「まぁ、見てなって」

自身ありげに笑う潤
まぁ、恋愛においてはコイツの方が経験値高いだろうしな…
櫻井におかしな事さえしなければ試す価値あり?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ