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take a breather

第7章 コイゴコロ

「なんだか難しい顔してんねぇ」

潤がトレーをテーブルに置き、グラスを渡してきた
それを受け取ると潤がビールを注いでくれた

「お前みたいなのがうじゃうじゃいるからな」

「俺みたいなのってなによ?」

潤は櫻井にもグラスを渡すとビール瓶を櫻井に向ける

「あ、ありがとうございます」

「どういたしまして」

櫻井にウィンクをしてみせる潤

「だから!そうやってイタリア人並みのアクション起こす奴だよ!」

「ははっ、今や日本も国際的ってことだろ?」

「そんなとこ国際的にならなくていいわっ」

笑い事じゃない
俺にしたら深刻な問題なんだ

グラスに口をつけビールをひとくちグイッと飲んだ

「で?智さんのお悩みは櫻井さんがみんなに狙われて心配だと」

「ん、まぁ、そんなとこ」

「狙われる?俺が?なんでです?」

「あ〜なるほど、こりゃ大変だ…
本人わかってないパターンね?」

潤も少し状況をわかってくれたようだ

「そうなんだよ…
今日だけで、お前も入れれば3人だぞ」

「俺の場合は智さんがいるから本気で手は出さないけど
正直、智さんがいなかったら確実に狙ってるよね」

やっぱりそうか…
コイツ、どっちでもイケる奴だもんな

その潤が狙うってことは
やはりそっちの人たちからすれば櫻井は絶好のターゲットなんだ

そっちの趣味がなかった俺でさえ惚れたんだからな。

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