
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
「翔ちゃんは生徒さん?」
不意に相葉さんから質問された
「そうです…」
「ふ〜ん…可愛いねぇ、いくつ?」
「17です」
「おー!セブンティーンかぁ!
って事は、高2?」
「いえ、3年です」
「じゃあ受験生だ。大変でしょ?受験勉強」
「そうですね…」
気を遣ってか、相葉さんが次々と質問をして来るけど
今の俺には会話を楽しめる余裕はない…
必要最低限の返事だけを返した
「櫻井くん、具合悪い?」
「え?」
大野先生の問いかけに先生の方を向くと
心配そうな顔をしていた
「顔色悪いよ?
冷たい物の取り過ぎで体冷えちゃったかな?」
顔色にまで出てた?
心って、体調にまで現れるんだ
「いえ…大丈夫です
昨夜、少し寝るのが遅かったから
もしかして寝不足かも…」
「ごめん。疲れてるのに無理させちゃったね…」
申し訳なさそうに謝る大野先生
きっと俺が勉強してて、寝るのが遅くなったと思ってるんだろう
眠れなかったのは別の理由なのに…
そして昨日とは真逆の心境で、今夜も眠れないんだろうな
この時期に失恋かぁ…大ダメージだな
残り半年の高校生活
きっともう美術室には行けない…
自分で自分の傷を抉れる程
俺は強い心の持ち主じゃないから
あの心地好い癒しの場所がなくなるのは、とても残念だ…
不意に相葉さんから質問された
「そうです…」
「ふ〜ん…可愛いねぇ、いくつ?」
「17です」
「おー!セブンティーンかぁ!
って事は、高2?」
「いえ、3年です」
「じゃあ受験生だ。大変でしょ?受験勉強」
「そうですね…」
気を遣ってか、相葉さんが次々と質問をして来るけど
今の俺には会話を楽しめる余裕はない…
必要最低限の返事だけを返した
「櫻井くん、具合悪い?」
「え?」
大野先生の問いかけに先生の方を向くと
心配そうな顔をしていた
「顔色悪いよ?
冷たい物の取り過ぎで体冷えちゃったかな?」
顔色にまで出てた?
心って、体調にまで現れるんだ
「いえ…大丈夫です
昨夜、少し寝るのが遅かったから
もしかして寝不足かも…」
「ごめん。疲れてるのに無理させちゃったね…」
申し訳なさそうに謝る大野先生
きっと俺が勉強してて、寝るのが遅くなったと思ってるんだろう
眠れなかったのは別の理由なのに…
そして昨日とは真逆の心境で、今夜も眠れないんだろうな
この時期に失恋かぁ…大ダメージだな
残り半年の高校生活
きっともう美術室には行けない…
自分で自分の傷を抉れる程
俺は強い心の持ち主じゃないから
あの心地好い癒しの場所がなくなるのは、とても残念だ…
