
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
「櫻井くんは?ちゃんと満喫出来てる?高校生活
夏からは本格的に受験態勢に入るから、やり残しのないようにね?」
「…はい」
やり残しか…
大野先生に対する気持ちを
このまま放置する事は、やり残しになるのかな…
ちゃんと浄化させた方がいいのかな、と思う時もある
叶わぬ想いだとわかってはいるけど
大野先生と過ごした日々と、大野先生への想いをなかったモノにはしたくないから
誰かに話す事は出来ない青春の思い出話だけど
大野先生本人には、知っていて貰いたい
『櫻井翔』という、ちょっと変わった生徒がいた事を、記憶に留めておいて欲しいと望む気持ちもあるんだ
「…運命の赤い糸で結ばれた相手だったらよかったのにな…」
そしたら、こんなに悩まなくて済むのに…
「櫻井くんは、好きな人がいるんだね?」
大野先生の優しい声に顔を上げた
優しく微笑む大野先生と目が合う
「あ…」
思わず心の声が漏れてしまった…
「ちゃんと青春してるね」
してるよ…してるけど…
俺に好きな人がいるってわかっても、平然としている大野先生
もう望み薄じゃん…失恋決定じゃん…
大野先生の微笑みを
こんなに苦しい思いで見るのなんて、初めてだよ
泣きたくなる…
そんな俺の気持ちを察してか
大野先生が頭をポンポンと撫でてくれた
「心配しなくて大丈夫だよ?
櫻井くんの赤い糸は、ちゃんと運命の相手と繋がっているんだから」
でも、その相手は大野先生じゃないんでしょ?
俺は大野先生と繋がっていたかったよ…
夏からは本格的に受験態勢に入るから、やり残しのないようにね?」
「…はい」
やり残しか…
大野先生に対する気持ちを
このまま放置する事は、やり残しになるのかな…
ちゃんと浄化させた方がいいのかな、と思う時もある
叶わぬ想いだとわかってはいるけど
大野先生と過ごした日々と、大野先生への想いをなかったモノにはしたくないから
誰かに話す事は出来ない青春の思い出話だけど
大野先生本人には、知っていて貰いたい
『櫻井翔』という、ちょっと変わった生徒がいた事を、記憶に留めておいて欲しいと望む気持ちもあるんだ
「…運命の赤い糸で結ばれた相手だったらよかったのにな…」
そしたら、こんなに悩まなくて済むのに…
「櫻井くんは、好きな人がいるんだね?」
大野先生の優しい声に顔を上げた
優しく微笑む大野先生と目が合う
「あ…」
思わず心の声が漏れてしまった…
「ちゃんと青春してるね」
してるよ…してるけど…
俺に好きな人がいるってわかっても、平然としている大野先生
もう望み薄じゃん…失恋決定じゃん…
大野先生の微笑みを
こんなに苦しい思いで見るのなんて、初めてだよ
泣きたくなる…
そんな俺の気持ちを察してか
大野先生が頭をポンポンと撫でてくれた
「心配しなくて大丈夫だよ?
櫻井くんの赤い糸は、ちゃんと運命の相手と繋がっているんだから」
でも、その相手は大野先生じゃないんでしょ?
俺は大野先生と繋がっていたかったよ…
