
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
「…大野先生は…
赤い糸の相手、見つけたんですか?」
恐る恐る聞いてみた
もし『見つけた』って言われたら自分で自分の傷を深くするだけなのに
俺って、Mなのかな…
「ふふっ、内緒」
また内緒か…
でも、付き合ってる人がいれば、その人が運命の赤い糸の相手だと思いたいよな
しあわせそうに『内緒』って言うって事は
今、お付き合いしてる人がいるって事を、暗に隠してるんじゃないか?
見つけてなければ…付き合ってる人がいなければ
『見つけていない』って、ハッキリ否定すればいいんだから…
「大野先生も青春してますね」
俺とは真逆の境遇だけど…
「え?なんで?」
「恋人…いるでしょ?」
「えー、いないよぉ」
大野先生が苦笑いで否定した
「え?いないんですか?」
本当?それとも、やっぱり隠そうとしているだけ?
「うん。いない
なんでいると思ったの?」
「だって…内緒って言ったから…
見つけていないなら、『いない』ってハッキリ言えるのに
濁した言い方したから、既に見つけてお付き合いしてるのかな、って…」
「あー…なるほどね
でも、本当にいないから」
「なんだ…」
よかった…傷を深くしないで済んだ
赤い糸の相手、見つけたんですか?」
恐る恐る聞いてみた
もし『見つけた』って言われたら自分で自分の傷を深くするだけなのに
俺って、Mなのかな…
「ふふっ、内緒」
また内緒か…
でも、付き合ってる人がいれば、その人が運命の赤い糸の相手だと思いたいよな
しあわせそうに『内緒』って言うって事は
今、お付き合いしてる人がいるって事を、暗に隠してるんじゃないか?
見つけてなければ…付き合ってる人がいなければ
『見つけていない』って、ハッキリ否定すればいいんだから…
「大野先生も青春してますね」
俺とは真逆の境遇だけど…
「え?なんで?」
「恋人…いるでしょ?」
「えー、いないよぉ」
大野先生が苦笑いで否定した
「え?いないんですか?」
本当?それとも、やっぱり隠そうとしているだけ?
「うん。いない
なんでいると思ったの?」
「だって…内緒って言ったから…
見つけていないなら、『いない』ってハッキリ言えるのに
濁した言い方したから、既に見つけてお付き合いしてるのかな、って…」
「あー…なるほどね
でも、本当にいないから」
「なんだ…」
よかった…傷を深くしないで済んだ
