
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
大野先生が人気がある理由は、こういう所なんだ
笑顔が優しい…
大野先生の穏やかな笑顔を見てるだけで、こちらも心が穏やになる
ほわっとするって言うのかな?
癒しの効果?
それに、その笑顔に相応しく、性格まで穏やかだし…
大野先生が怒った姿なんて見たことない
いや、怒るどころか機嫌が悪いんだな、って時さえない
他の先生は多少なりともあるんだけど…
「櫻井くん?また考え事?」
「先生って、怒ることあります?」
突然過ぎる質問に、大野先生がキョトンとした
「怒ること?そりゃあるけど…
どうしたの?急にそんな事聞いて」
「大野先生の怒ってる姿、一度もみたことないなって
他の先生は、生徒の事、注意したりするじゃないですか?
大野先生は、それすらない気がします」
「んー…それは、注意する生徒がいないから、じゃない?
あまりにも騒がしければ注意もするんだろうけど
みんな静かに絵を描いてるし
課題の提出もちゃんとしてくれてる…
あっ!そういえば櫻井くん、課題提出してないでしょ?」
「あ…」
ヤバい…本当は今週提出だったのに
描き終わらなくて、未提出になってる
「櫻井くんだけだからね?出してないの」
「すみません…難しくて…上手く描けないんです」
「上手く描けなくてもいいんだよ?
絵は個性なんだから
櫻井くんが見えた通りに描けばいい」
「それが出来ないです…」
今回の課題は『自分の手』のデッサン
先生の、描く前の説明…
『一番目にする自分の体の部位を、いつも以上によく見て描いてみよう』
自然と目に入る自分の体の部位は、確かに手ぐらいしかないんだよなぁ…
毎日…いや、数分に一度は目にしている『手』なのに、いざ描くとなると俺には難しい
笑顔が優しい…
大野先生の穏やかな笑顔を見てるだけで、こちらも心が穏やになる
ほわっとするって言うのかな?
癒しの効果?
それに、その笑顔に相応しく、性格まで穏やかだし…
大野先生が怒った姿なんて見たことない
いや、怒るどころか機嫌が悪いんだな、って時さえない
他の先生は多少なりともあるんだけど…
「櫻井くん?また考え事?」
「先生って、怒ることあります?」
突然過ぎる質問に、大野先生がキョトンとした
「怒ること?そりゃあるけど…
どうしたの?急にそんな事聞いて」
「大野先生の怒ってる姿、一度もみたことないなって
他の先生は、生徒の事、注意したりするじゃないですか?
大野先生は、それすらない気がします」
「んー…それは、注意する生徒がいないから、じゃない?
あまりにも騒がしければ注意もするんだろうけど
みんな静かに絵を描いてるし
課題の提出もちゃんとしてくれてる…
あっ!そういえば櫻井くん、課題提出してないでしょ?」
「あ…」
ヤバい…本当は今週提出だったのに
描き終わらなくて、未提出になってる
「櫻井くんだけだからね?出してないの」
「すみません…難しくて…上手く描けないんです」
「上手く描けなくてもいいんだよ?
絵は個性なんだから
櫻井くんが見えた通りに描けばいい」
「それが出来ないです…」
今回の課題は『自分の手』のデッサン
先生の、描く前の説明…
『一番目にする自分の体の部位を、いつも以上によく見て描いてみよう』
自然と目に入る自分の体の部位は、確かに手ぐらいしかないんだよなぁ…
毎日…いや、数分に一度は目にしている『手』なのに、いざ描くとなると俺には難しい
