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take a breather

第23章 証

素早く風呂を済ませ、リビングに戻る

「お先」

「おかえりなさい。ビール飲みます?」

「いや、今日は水でいいや」

「はい。持って来ますね」

ソファーから立ち上がった翔の腕を掴んだ

「大丈夫、自分で取りに行くから
翔も風呂入って来ちゃいなよ」

「そうですか?なら、そうさせて貰います」

翔を風呂に送り出し、ブルー用のブラシを手にする

「ブルー。悪いが、今日はもう翔は貸せないから
お詫びに俺がブラッシングしてやるな?」

「ミィ」

ポテポテと俺の前にやって来て、寝転んだ

催促するように俺の顔を見上げる

「ミィ〜」

「はいはい」

優しく丁寧にブラシをかけると、気持ち良さそうに喉を鳴らす

「満足か?」

「よかったね、ブルー。智さんにブラッシングして貰えて」

背後から聞こえる翔の声に振り返る

「ブルーが終わったら、翔の番な?」

「ふふっ、俺もブラッシングして貰えるんですか?」

「違う違う。気持ち良くしてやるって言ってんの
昼間、予約しただろ?」

翔の胸を指し、予約のしるしを思い出させる

「あ…」

瞬時に顔を紅く染めた
これくらいの事で照れるなんて、可愛いやつ

「さぁ、終わった…行くか」

「…は、い…」

「翔?どうした?ベッド、行かないの?」

「いえ、行きま、す…」

緊張してる?

俯き加減で俺の後をついてくる
初めてじゃないのに…もう数えきれないくらいシテるのに…

まるで処女のような初々しさ

寝室のドアの前で立ち止まる翔…

「どうした?翔。早く来いよ」

「あ…は、い…」

ヤバイ…ここまで緊張されると、変に興奮する

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