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take a breather

第23章 証

相葉の素早い行動のおかげで、すぐに席に通された

「お冷やお待ちしました〜」

相葉がテーブルにお冷やを置いていく

「この子、大野さんの姪っ子さんなんですって?」

俺の隣に座る絵莉の前にグラスを置きながら、俺に尋ねる

「そう、ねぇちゃんの娘。絵莉って言うんだ」

「へぇ〜、絵莉ちゃんかぁ…可愛いですね
よろしくね絵莉ちゃん、大野さんの後輩の相葉雅紀です」

相葉が爽やかな笑顔で自己紹介をした

「智のフィアンセの絵莉です
智がいつもお世話になってます」

「へっ⁈フィアンセ⁈」

相葉が驚いた表情で絵莉を見、その後、翔に視線を移す

見られた翔は、少し苦笑いを浮かべてた

否定したいが
またこの話をしても、絵莉は受け入れてくれないだろう

かえって意固地になるだけかも…
ここはスルーした方が得策だな

相葉だって、俺と絵莉が婚約してるとは思わないだろうし…

「絵莉、何食う?」

話を打ち切り、メニュー表を絵莉に見せた

「ん〜、ハンバーグ?あ、エビフライもいいなぁ」

「それならお子さまランチにしたら?
デザートにプリンもつくよ?」  

「プリン?なら、それにするっ」

相葉が提案すると、絵莉は嬉しそうに返事した

お子さまランチなんて言われて怒るかと思ったのに
そこは『お子さま』扱いされてもいいんだ…

よくわからんなぁ…女の子の心理って…

「じゃあ、お子さまランチと…翔は何にする?」

「オムライスっ」

こちらも嬉しそうに返事する
可愛いなぁ…

「相葉、オムライス2つね」

「まいどあり〜。カズさん、注文入りまーす」

相葉が厨房へと消えていった

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