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今日は時間帯が悪かったんだろう

大勢の人でごった返す浴室
なんとかシャワーだけして、10分も掛からず風呂場から出た

「あれ？おおちゃん、もしかして風呂？」

食堂から出てきた相葉さんと櫻井さん

「はい、今日はシャワーだけですけど」

「えー、一緒に入ろうと思ってたのに」

「ニノは部屋で待ってますよ？」

そう伝えてやると一気に表情が明るくなる

「えっ？ほんと？」

「はい」

「わ〜い、ニノちゃ〜ん」

廊下を小走りして行ってしまった

相葉さん全く隠す気ないな、ニノとの付き合い

これで今まで気が付かなかったんだから、俺は相当鈍いって事だろう…

自分の事は棚に上げて
男同士が付き合うなんて、身近に起こる事だとは思ってなかったしな

「まったくもぉ…」

取り残された櫻井さんは苦笑い

でも、その苦笑いの中に喜んでる様子も見て取れる

仲の良かった友人が離れていく寂しさはないのか…

「俺たちも部屋に戻ろうか」

櫻井さんがこちらを見て微笑むから、俺も頷いて微笑み返した

「そうですね」

部屋のふたりを気遣った訳じゃないけど
ゆっくりとした歩調で部屋に向かった

「今日は長風呂にチャレンジしなかったんだ？」

「ははっ…昨日迷惑掛けたんで、今日はやめときました」

「そうしてくれて良かった
俺がいない所で倒れられたら心臓に悪い」

櫻井さんにしてみれば、たわいも無い話しなんだろう

きっと社交辞令に近い…

それでも、俺の事を心配してくれてると思うと、それだけで嬉しくなる