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take a breather

第21章 Be with you

一日の練習が終わり、ニノと部屋に戻った

櫻井さんと相葉さんは夕食の当番になっているから、一足先に宿舎に戻りご飯作り

「今日の櫻井さん、おかしかったね」

そう切り出してきたのはニノだった

「やっぱりそう思った?」

「うん。落ち着きがないというか、ちょっと挙動不振?」

「そうなんだよ…話してて目が合うと、急に逸らされたんだよなぁ」

朝は俺も目を合わせづらかったけど
練習が始まる頃には心に落ち着きを取り戻してた

だから、いつものように接することが出来てたんだけど
櫻井さんの方がちょっとぎこちない感じだった

「智も?俺もそうだった
だから俺、櫻井さんに何かしたのかなぁ、って考えてたんだけど
思い当たることないんだよねぇ
昨日、寝るまでは普通だったじゃん」

そう、寝るまでは普通だった…

「あ、もしかして…」

やっぱり昨夜、櫻井さん起きてた?
ニノと相葉さんのやり取りを聞いてたのか?

「なに?思い当たることあった?」

「昨夜…」

「昨夜?」

「お前、キスしてたろ?相葉さんと」

「えっ…あっ!起きてたの⁈智?」

ニノの顔が真っ赤に染まる

「う、ん…寝付けなくて…
そしたら、相葉さんがニノのベッドに入っていくのが見えて…」

「マジで?もう寝たのかと思ってたのに」

「声、掛けるに掛からんなくてさ
その後のやり取りも聞こえてきたんだよな」

「うわっ…ハズッ」

「で、おそらくだけど
櫻井さんも起きてたんじゃないかな?
あん時、何度かベッドが軋んだんだよ
寝返りってそんなに頻繁に打つもんじゃないだろ?」

「あぁ…やっちゃったなぁ…
寝てるところ起こされたから
ふたり共もう寝てるかと思ってたのに…
智はいいとしても、どうしよう櫻井さん…
嫌われたかなぁ」

「俺はいいってどういうことだよ」

「だって智は櫻井さんのこと好きなんだろ?
男同士が付き合ってたって受け入れてくれるだろうけど
櫻井さんはそんな簡単にはいかないじゃん」

あ、そういうことか…

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